完結編です。
前巻時点で分散している各々がそれぞれの考えで動く。こういう場合ならそれぞれが何らかの役割を果たすピースになって終幕に繋がるのが定石じゃないのかと思ってしまいますけれど。
・龍華サイド:事件そのものの解決の為のカラクリを作り上げる。
龍華、人間界で大暴れする。
龍華の狙いは果たして……? というより、むしろちゃんと狙いがあってやっているのだろうな、どうやって事を納めるのか想像が付かないのだけれどもと思った上巻。
下巻では、さらに深まる謎と謎の種明かしがあります。
龍華がやたら強い謎のカラクリが面白かったです。見えない絵を想像してみるとかっこいい。
・燕寿:和穂を鏡閃の呪縛から解き放つ術を作り上げる。
・殷雷・恵潤・静嵐:和穂の救援に向かう。途中で燕寿の術式を託されるのだが……。
宝貝'sパートは和むし面白かったです。
RPGにおけるラストダンジョン前の集落とラストダンジョンとラスボスがあって、ラスボスを倒して種明かしというお約束が踏襲されていて、却ってレアに感じられます。
四本刀の設定は、理由がなくとも和穂と殷雷の力になってくれる宝貝が存在するようにする為にあったのか。
深霜がいないのがちょっと寂しい。
塁摩杵
>「ちょっと、この塁摩杵って、あの塁摩式攻城兵器の原型じゃないの?」
あ、そうか、塁摩は欠陥宝貝として封印されちゃったけれど塁摩を生かしてちゃんと宝貝を完成させていたのか。
まあでも塁摩は塁摩で可愛いから塁摩でいいじゃんとか思わないでもありません。
宝貝作りはとても楽しそうです。
龍華陶芸に凝り、またしても護玄心労すを読むだけでも、物作りの面白さが伝わってくるというか、封仙娘娘追宝録は人間界に散らばったマジックアイテムを回収する物語なのだけれど、マジックアイテムを作る話もいいなー。
凛晴
凛晴さん。個人的には凛晴は、黒髪セミロングが清楚で可憐な美少女系で折れそうに細いイメージを思わせる外見をしている中で、目だけは強気に輝いてそれらのイメージを払拭し刀のしなやかを備えているみたいな感じの子が良かったなー。
作中では外見はあまり描写されていないけれど、挿絵で描かれていたのがちょっと理想と違ったというか。
凛晴はもっと可愛かったらよかったのに……。
可愛いといえば、理渦記は割りと好き。流麗絡も好き。塁摩も好き。
・和穂:和穂はまだ鏡閃の呪縛に囚われたままだった。人間界で無茶をやっている龍華を止めるべく龍華の元へ行く。
シリアスパート担当。
ギャグパートを宝貝たちが担っている一方、真面目一辺倒の和穂はとことんシリアスであり、シンプルであり、あっという間だった。
終極飯店
和穂が龍華に会いに行く前に立ち寄った終極飯店。これの設定は面白いね。
地味に■■が店長をやっていたりと小ネタが効いていて笑える。
この内、作中ででちゃんと機能しているのが龍華と和穂だけだというのがいまいち納得が行かないけれど、まあ、ずっと混迷としていて訳の判らない状況の中で、全員が意味のある動きを出来る筈もないか。
龍華の師匠が混沌氏系列である事が解決のキーになるのかもしれないという予測はあったものの、龍華パートを殆んど見せなかったからか唐突さはやっぱり否めないなあ。結局、説明もあんまりないのが残念です。
それにしても、時間改変ネタは最近よく見かけるけれどいつもルールがいまいち分からなくて困ります。ちょっと勉強するべきなのかもしれない。
夜主関連については触れないまま終わってしまったのだけれど、既出情報で推測するに足る材料は揃っているのだろうか。夜主が龍華と瓜二つという事から二人が無関係とは思えないのと、夜主には何故影が見えていてその影は一体何なのかなど、夜主には謎が多い。
……最終上下巻はもうちょっと巻数増やしても良かったと思える、勇み足に感じられて勿体なく感じられます。
短編で出てきて無事に回収された深霜刀と導果筆が、長編では鏡閃に回収されて破壊されたという食い違いについては理由が判明しました。わーい、導果先生が無事で良かったー。導果先生は、ちらりと登場した時の会話から察するに、結末を分かっていたっぽい。流石は導果先生です。
あれ? そういえば、索具輪が壊れた理由は未だに謎のままなのか。
うーん……、やっぱりもうちょっと続いても良かったのに、続けたら良かったのにー。
続編も、短編や外伝も書いてくれるような雰囲気じゃないのですけれど。
ろくごさん、好きなのにー。
何はともあれ、とっても良かったです。今までお疲れ様でした。
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